JR九州は、連日の大雨により九州各地の路線で合計128件の被災を確認したと明らかにしました。
記録的な大雨により橋りょう上の線路の変形、線路の冠水などの被害が発生しており、路線によっては復旧に時間を要すると見込んでいます。
久大本線では、杉河内駅〜北山田駅間の「第十玖珠川橋りょう」で線路に変形が発生しているほか、斜面崩壊、路盤流出等の線路被害、橋脚周りの護岸損傷などが発生しました。
8月12日(木)昼頃から日田駅〜由布院駅間で運転が見合わせられ、8月18日(水)始発列車から豊後森駅〜由布院駅間の運転が再開しています。残りの不通区間の日田駅〜豊後森駅間について、現時点では復旧の見通しは立っていないとしています。同区間では8月23日(月)からバス代行輸送が実施されます。詳細については決まり次第、別途告知するとのことです。
一方、佐世保線では大規模な冠水が発生し、大町駅・北方駅・高橋駅では信号機器室へ浸水したことにより、信号装置などの電気設備が被災しました。また、北方駅で雨規制により運転見合わせとなった特急「みどり」号の車両が線路上から約1.6mの高さまで浸水したほか、冠水による踏切設備の被災、路盤流出等の線路災害が発生しています。
8月13日(金)昼頃から肥前山口駅〜佐世保駅間で運転見合わせとなり、8月16日(月)始発から早岐駅〜佐世保駅間で、8月19日(木)始発から武雄温泉駅〜早岐間間で運転が再開されています。現在も運転を見合わせている肥前山口駅〜武雄温泉駅間では、8月23日(月)からの運転再開を目指して復旧工事が進められています。
JR九州が把握した大雨による九州内の被害件数は合計で128件に上ります。内訳は久大本線21件、佐世保線38件のほか、その他の路線でも倒木や斜面崩壊、土砂流入、線路浸水など69件の被害が確認されています。なお、今後の気象状況や調査の進捗により、被災箇所は増加することが見込まれると説明しています。
8月11日(水)〜17日(火)の7日間、九州では21の路線で運転が見合わされたことに加え、運転区間においても約6,200本の列車が運休しました。これらにより、約38万人の利用客に影響したとのことです。